カタマラン艇「若水」で温めていたロングクルージングを実行

楽しいラリー

こんな楽しいラリー(レース)も初めてだ!

スタート前2週間も
非常に楽しく、準備や他艇との交友ができましたが、ラリー中も愉しく大西洋を横断できました。

今回は例年より風が強く、各艇数々のトラブルや悲しい事故もありましたが

我々・カタマランにとっては、少々強いフリーの風は望むところで

絶えず20〜30ノット(10〜15メートル)波高2〜3mは正直快適なセーリングです。

毎日GMT正午のポジションをEメールで報告するのですが

我々のKDDI製イリジウムと Eメール機能が購入当初より調子悪くて

・・だましだまし・・と思っていましたが、スタート2〜3日後から役立たずになり
近くを帆走中のARC参加ヨットに呼びかけて連絡を取り、そのヨットのEメールから我々のポジションを本部に報告してもらいました。

  • また、毎日ラリー本部より届く他艇のポジション気象情報
  • そして一番頼りとする日本からの気象情報も全く受信することが出来なくなり
    非常に困りました。

しかし、VHFで近隣のヨットの状況や気象を聞いたり、また他艇へのリレーで連絡を頼まれたりで、みんな仲間意識が高く協力的で感心させられました。

我々日本人の英語力では困難なことを伝えるときは外人2人に助っ人を頼みました。

高速ダウンウィンド・かっ飛ぶ若水
高速ダウンウィンドを楽しむ艇長とクルー

風は絶えず、後ろからか、又ななめ後ろで横に回ることはまれで、ヨット語でいう

  • クォーターリー(後ろ120°)か
  • ランニング(真後ろ)でたまに
  • ビームリーチ(横90°)の風で

スピードは8〜10ノット(GPS)近いアベレージで走ることができ

我々ヨット乗りの言葉で「かっ飛んでいる状態」が続くので

自然に顔の筋肉がゆるみました。

  1. 風力30〜35ノット(15〜17メートル)くらいで1ポイントリーフ
  2. 35ノット以上で2ポイントリーフを繰り返し
  3. 30ノット以下はフルメインで帆走しました。

今回の最高スピードも13〜15ノットは何度も出て、記録はl8.5ノットでした。

かっ飛ぶヨットの引き波
かっ飛ぶヨットの引き波

長さ14.5メートル・幅8メートルのカタマランが

その船首(バウ)を波に突っ込んで、波に乗り、サーフィンする様子は
・・・とてもエキサイティングな光景で・・・

私が20代後半、レースに夢中になっていたころを想い出させてくれ
青春再び!」といった感じで、とても幸せな心持ちでした。

波にささるバウ(船首)
 波にささるバウ(船首)


毎日おいしいものを食べていた

ラリー中、何を食べていたのか知りたいでしょう?
朝・昼・夜、陸と同じです。

先ず主食

  • 炊き立てごはん
  • 出来立てパン、・・もしくはスパゲッティー

ご飯は電気節約のため、圧力なべで炊き、パンはオーブンで2日に1回焼く。
その中にレーズンを入れたりチーズを入れたり、フランスパン風にして焼いたりして楽しみました。

いたでしょう?実は私も驚いたのです(笑)

今回参加した二人の外人に「パン焼きは君たちの担当」と言いつけておいたのです。

彼らが工夫して先の状況になった訳、それを見ていた日本クルーが見習ってあっという間に覚えていました。

その他のメニューは

  • 牛ステーキ、豚の焼肉、カレー
  • 刺身(カツオ、シイラ、サワラ)
  • カツオこね寿司、魚骨肉のアラ煮
  • カルパッチョ、魚スープ
  • 冷うどん、ざるそば
  • お好み焼き・サラダ各種
  • ポテトガーリックオーブン焼き
  • ハッシュポテトオーブン焼き
  • チョコレートケーキ
  • アプリコット&チョコレートなど

信じられないでしょう?では写真を見てください。

カツオの刺身とカツオ寿司や

船上の食卓

釣った魚のソテーです

釣った魚のソテー

艇の故障

さて、俗に「ヨットの旅(トラベル)はトラブルでもある」といいますが

我々も2日目に

  • 順調に動いていた発電機が急に止まり、何をどうしても動かず(オーバーホールをすることになった
  • 連動する造水機もその間使用できずシャワーを諦めざるを得ませんでした。

水は8リットルいりペットボトル50本用意しており、左右計600リットルの水があり飲料や調理には問題ありませんでした。

他に、

  • 冷蔵庫、冷却水ポンプ、交換
  • 左エンジンルームビルジポンプ交換
  • メインハリヤードマストトップブロック破損(水面上23メートル)

ゆれるマストトップに上ったのは
もちろんプロセーラー志向の「ハロルド26歳」が苦もなく交換

  • クルーシート破損すぐ1ポイントリーフでカバー・・などがありました。


海からの試練

以上いろいろ書いてきましたが、ラリー中もゴールしてもその想いは強いのですが

海は我々にあらゆる試練を与えます。

そしてそれに答える参加艇のレベルの高さには驚きです。
たぶんクラブレースなどで鍛えられている人たちが乗り込んでいるのでしょう。

欧米人のセーリングは本当に上手いの一言です。

羽を休める渡り鳥
 羽を休める渡り鳥

悲しい思い出

それでも事故は起こります。・・私の一番悲しい想い出は
スタート3日目距離20〜30メートルまで接近し知り合った、スワン41フィート<アボセット>のことです。

彼らとはVHFで連絡を取り合い、お互い写真を取り合いました。

画像の説明

10分くらい併走し、ゴール後に写真を渡しあう約束をして別れたのですが
悲しいことにそのスキッパー(船長)がブームパンチに因り、帰らぬ人となりました。

艇はゴール後、無人となり、今同じハーバー内で悲しい姿をみせています。
ご冥福をお祈りします。

そんな悲しい事故だけではなく、骨折等の怪我は多数あったようです。

例えば、ダブルハンド(二人乗り)で参加したヨットは
ゴール五日前、一人が骨折で舵をもてなくなり、またオートパイロットも故障したため

残った一人が丸4日間以上、ステアリングを握って、トイレも食事もコックピット(操縦席)だった・・

と聞き、いまさらながら欧米人のファイティングスプリットに脱帽です。


最後に

数々の思い出がありますが、まあ念願だったARCも無事終了しました。

振り返って、我々が自慢できるとすれば

  • 怪我も病気も無く、ケンカらしいこともなく
  • クルーは昼4時間、夜3時間のワッチ(操船担当)
  • スキッパーはオールタイムワッチ&オールタイムオフのシステムがきちんと稼働したことと
  • 日欧混合チームがことのほかうまくいったことが挙げられます。

そして、日本人クルーはセーリング経験が少なかったにもかかわらず、大西洋横断中にめきめき腕を上げた事、とくにフリーの舵持ちはまるでベテランのように成長したと思います。

前を見つめる艇長とクルー
 前を見つめる艇長とクルー

しばらくは
此処カリブ海をクルージングした後、パナマ運河を抜け南太平洋に入る予定です。
カリブ海の模様は随時報告しましょう。

夕焼け
 夕日



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