カタマラン艇「若水」で温めていたロングクルージングを実行

タヒチへの航海

2008年6月28日:ガラパゴス出航

6月28日朝10時、ガラパゴス出航後、快調にセーリングしています。

南の風20ノット、波高2メートル、艇速9ノット、進路を西に取って東に振れる事を期待しています。

6月30日:海水温度21度

やっと、寒いのからは抜け出しつつあります。
それでも海水温度21度ですよ。信じられないでしょう?

今、2008年6月30日、午前11時。

風10ノット。快晴。

太陽のおかげで暖かいです。夜は当分フリースの世界ですけど。

海流が逆潮で対水、対地で1.5から2ノットやられています。毎日40マイル以上損をしていることになります。これは困った。でも、辛抱しかありません。

7月 2日:マルケサスまで2200マイル

6月27日夕方、ガラパゴス諸島イザベラ島に別れを告げてから、今日で5日が経ちました。

現在地は、南緯3度30分、西経102度32分です。
ガラパゴス出港から約750マイル進んできました。
逆潮で毎日40マイル以上ロスをしていましたが、仕方ありません。

目的地マルケサスまでは、あと2200マイルです。
出港以来順調に吹いていた南風や南南東の風が一段落しました。今は無風状態です。

左のエンジンのみで6ノットで機走しています。

大切な気象情報
海洋気象情報の日本を代表するエキスパート、馬場正彦氏(株気象海洋コンサルタント代表)のアドバイスを受けて、進路を決めています。

氏の的確なアドバイスで<赤道近くの無風帯>も難なく通りすぎることが出来ました。

気候はまるで北海道の初夏のようです。

それは海水温度が3日前まで寒流の影響で何と22度位しかなく、正直寒かったです。
しかし日中晴れると、気温も26度くらいまで上がり、すごしやすく快適です。

しかし、夜はフリース等防寒具が手放せません。

昨日の夕方、90センチ、13キロ、食べ頃サイズのミナミマグロを釣りました。

今日の昼御飯からマグロづくしです。

実は「若水」はこれまで何度もマグロの当たりをばらしていたので、う れ し い です。

太平洋上からの報告でした 「若水」菅原廣

7月4日 闇夜は怖い

ただ今の現地時間、2008年7月4日、深夜11時です。

  • 南緯05度11分 西経109度30分
  • 風 東南東 約20ノット フルメイン ジブ 70% 
  • スピード 9.5から11ノット コース クオーター

雲多く視界不良。闇夜です。前が見えないのにこのスピード ああ怖い!
波は2メートル。これはたいした事無い。気分は不快。身体不安定。

こういう時のワッチは不安です。でもメールが書けるくらいですから、大丈夫ですよ。

マルケサスまで、あと1,765マイル。
昨日のデイラン190マイル。今日は多分200マイルオーバーでしょう。もう少しゆっくりでもいいな。釣りも出来ないよ、このスピードだと。

それにしても、この間釣った13キロのミナミマグロは、美味しかった
刺身、カルパッチョ、醤油漬け、味噌漬け、鉄火巻きにして食べたんだ。

7月5日:ディラン208マイル

今日夕方、「若水」は、船内時間を1時間遅らせました。今、船内時間は7月5日夜9時です。
日本は7月6日午後1時ですね。明日もう一度1時間ずらします。

昨日から今日の一日、帆走距離(デイラン)208マイル(385キロ)でした。この調子でいければ、あと10日以内にマルケサス到着です。

今も昨夜と同じ風、同じスピードですが

  • きれいな三日月が右正面に見え
  • 左手に南十字星や南十字星を導くケンタクルスのアルファア星とベータ星など

南半球の星々が輝いて、昨夜とは比較にならないほどナイトセーリングが快適です。

赤道周辺は北半球、南半球、両方の星々を観ることが出来て

夜のワッチが退屈しません。何故か、流れ星は少ないように思います。

ちなみに「若水」のワッチ・システムを説明しておきましょう。

  • 第一ワッチ 08.00−12.00 菅原
  • 第二ワッチ 12.00−16.00 ニライ君
  • 第三ワッチ 16.00−20.00 山さん
  • 第四ワッチ 20.00−00.00 菅原
  • 第五ワッチ 00.00−04.00 ニライ君
  • 第六ワッチ 04.00−08.00 山さん

という様に、「4時間のワッチをして8時間オフ」のシステムです、昼は昼寝や食事や読書をして過ごしています。

7月6日:特大マグロのヒット

2008年7月6日、夕刻
特大マグロのヒットがありました!

ライン(釣り糸)が大きな音とともに引き出され、止る様子もありません。
艇を止め、ファイティング体制に行った時には、すでにラインは300メートルは引き出されていました。
ドラッグを締めて、戦いましたが、どんどんラインは出て、その上竿を支えられないほどの引きの強さです。

「若水」艇長 菅原は「ヨットより釣りが上手だ!」と思っています。

マグロは宮古島近海で70キロオーバーを含め、何本も50キロ級を釣り上げた経験がありますからね(と、ちょっと自慢話)。

二ライ君と二人かかりでも竿が立てられなくて、ラインが出て行き500メートルを超えたところでドラッグをマックスにして耐えたのですが、あえなくラインブレーク。

この間約30分。マグロに完敗しました。あれは何キロあったのかなあ……。
そして、今もトローリング中です。

若水 南太平洋からの報告でした。


7月7日:七夕さまは満天の星空

2008年7月7日(月)午前10時

南太平洋から報告です。うす曇りでしたが、晴れてきました。

  • 気温 27度
  • 水温 24.1度(上がってきたぞ!)
  • 風 温かく、肌にやさしく感じるようになってきた

現在、マルケサスのヒバ・オアまで1280マイルの位置にいます。

ガラパゴスから半分は過ぎました。

幸い大きなトラブルも無く、順調な航海が続いています。

艇、クルー、自然に感謝です

なんてことを書いて、メール送信していたら
それを合図のように、ローリングロッドに当たりがきました!
ギーンという音と共にラインが出て行きます。

20分後、1メートル20センチ、重さ約40キロのシロカジキ・マグロが釣れました。
これをキープすると、当分カジキ料理ですので、リリース・グッドバイ。

本命は、本マグロ。ミナミマグロを狙います。
大きさ20キロくらいが釣りやすく、食べ頃かな。

かたわらで山さんが

「20歳くらいのセニョリータマグロをよろしく」と言っています。

2008年7月7日(月)午後8時

今日は7月7日。七夕祭り。夜8時。雲ひとつ無い満天の星空
・・唯一つ難点。
綺麗な三日月が西空にある為、いまひとつ天の川がはっきりしなくて残念です。

  • それでも毎夜のように輝く南十字星は左手
  • その後ろ天空に白鳥を頂点にして「天の川」を挟んで
    • 右上にきらきら一段と輝くベガ(織姫)
    • 左下にアルタイル(彦星)が見えます。
  • いて座、さそり座もみえます。

ただ南半球なのでどうも位置が私の記憶とちょっと違ってます。

大航海時代に始めて名づけられた、南半球の星座たちの名前やその位置を、これから少しずつ覚えていこうかな……。

7月7日の七夕祭りは、本当に満天の星空でした。

7月11日:出会った船は何隻?

ガラパゴスを出港して二週間経ちました。目的地のタヒチへは、あと650マイル(1200キロ)、あと4日で到着するでしょう。タヒチでは、また妻や娘と合流予定で、待ち遠しく感じています。

ガラパゴスを出港して出会った船は、たった3隻した。

  1. 深夜、はるかかなた電気を点け操業していた漁船
  2. 自動車運搬船。若水の後ろ1マイルを北に向かって行きました。
    日本に帰る船に違いないと思い、国際VHFで呼びかけてみました。
    しかし、返事がありませんでした。何語で? 勿論、日本語ですよ。  
  3. 鉱石運搬船。左5マイルを併走後。5マイル先で右90度転進、4マイル先を左から右に抜いていきました(マイルはレーダーで確認)。大変にマナーの良い船でした。

二週間でたった3隻とうことは、この海域はルートから外れているんですねえ。

それから助っ人、山さんが腰痛で倒れてしまいました。

ハイスピードで帆走していると、ロデオの馬に乗っているみたいですから、腰に負担がかかったのですね。
あと少しですが、私とニライ君でがんばっています。

七夕の事で星座やベガ等と書きましたら
「いつから星に詳しくなったの?」と問い合わせがありましたので、つつしんで報告(白状)します。

この航海のため『星座ガイドブック』という本を持ってきているのでした。

あと4日もたつと、南太平洋の島巡りが始まります。色々観た聞いた感じたを、また報告しますね。

7月14日:目的地をツアモツ諸島に変更

ガラパゴス出港から17日経過しました。

20日以上かかると見ていましたが、毎日快調に帆走したので、明日にも当初の目的地であるタヒチ・マルケサスに到着出来そうです。

しかし、目的地を変更しました。
ツアモツ諸島のランギロア島です。現在地より700マイル先です。

風向きが悪いので、到着まで5日間を見込んでいます。

ランギロア島は世界で2番目に大きい環礁で、ランギロア島を含めてツアモツ諸島は環礁群で礁湖での黒真珠養殖が世界的に有名です。

若水は快調過ぎるくらいのペースで帆走して来ました、そろそろ乗員に疲れが出る頃です。
この先もトラブル無く怪我も無く行きたいと思います。


7月15日:もうすぐ到着

こんなきれいな夕日を何度も何度も見ることができた

ツアモツ諸島ランギロアまで365マイル(675キロ)まで航海して来ました。
現在、時化とまで言いませんが

  • 波高3メートル以上。
  • 風は追い風18ノット。
  • 船スピード、8ノットから10ノット

・・まあ「ロデオの馬の上」と言う感じです。

正直このスピードと波は、乗り心地は悪いですよ。

こんなペースが続いてきたため、持病の腰痛が悪化して、いまや半死半生の山さん。
見ていられないですね。

さて、ここでスピードを少し落とすと、乗り心地は改善するのですが、スピードは落とせません。

何故なら、このスピードで行けると、2日後の夕方にランギロア到着だからです。
ペースダウンは次の日到着になります。・・そんなの困る・・

早く揺れない所で眠りたい。

椰子の木陰で昼寝とビール。タヒチ娘のお酌で熱燗で、早く陸地でゆっくりしたい。

全員・・陸地恋しいシンドローム。これが本音です。

 楽しみだなあーー。

船内時間 2008年7月15日午後6時(日本時間16日午後0時)



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